キトサンにはダイエット効果はない?
キトサンのダイエット効果について、結論からいえばキトサンのサプリメントを飲んだからといって「痩せる」ことはありません。
キトサンの効果にて、「血圧を下げ、肥満を予防する」というものを挙げましたが、これはあくまでも肥満の『予防』であり、痩せるという効果を意味しているものではないのです。
しかし予防にはなるため、体重維持、体重キープには大きな効果があります。
キトサンが肥満を予防する理由
キトサンの肥満予防の効果を説明するために、同時に列挙した「血圧を下げる」効果の理由について先に述べます。
血圧を上げる原因のひとつは、味の濃い食事。
とくに食品中の塩分は大きな原因となります。
キトサンは腸管内で摂取した塩分(塩素)を吸着する働きがあり、体外に排泄させてくれるのです。
食物繊維としての働きですね。
この働きは次のような単純な仕組みによって作用します。
キトサンはプラスの荷電を持つ物質であるため、マイナスの荷電を持つ塩素を引きつけてしまうのです。
そしてこのプラスの荷電によって、膵臓リパーゼの作用を阻害します。
これが、キトサンが脂肪吸収を妨げ、肥満を予防する理由です。
少し詳しくみていきましょう。
キトサンが脂肪吸収を妨げるメカニズム
まず、人が食事をしたときに、そのなかに含まれる中性脂肪はそのままの形で消化吸収されないという意外な事実を知っておく必要があります。
この中性脂肪(トリグリセリドといいます)を、小腸で吸収されやすい形(脂肪酸+グリセリン)へと分解するのが、膵臓リパーゼなのです。
この膵臓リパーゼが先天的に欠損していると、食事中の半分以下の脂肪酸しか吸収されず、「食べても食べても太れない」体質になります。羨ましいですね。
キトサンは膵臓リパーゼの働きを阻害するため、中性脂肪が腸内にて吸収されやすい形へと分解されずに排出されるのです。
痩せる薬はない
以上のことから、キトサンのダイエット効果は次のように結論づけることができます。
太っている人が痩せる効果はない
しかしこれ以上太らないためには有効
キトサンのなかで、スリムブロッカーというサプリメントがありますが、これはキトサンの持つ効果がそのまま現れているもといえます。
食べ過ぎた際、あるいは飲み会等で食べ過ぎが予想される場合などに大きく活躍することでしょう。
また、急激なダイエットによって体重が減少した際にも、リバウンド予防のためにキトサンを摂ると高い効果を得られます。
「痩せる」ではなく「太らない」効果があるキトサンですが、食事制限や運動などでダイエットを実践しているのにいまいち体重が落ちないという方が摂取すると、途端に体重が落ちる場合もあります。
しかしそれはキトサンが脂肪の吸収を抑えただけに過ぎず、適正な食事と適切な運動によるダイエットの効果を助けたというだけのことです。
単一のサプリメントによって「痩せる」という事はないことは、常に肝に銘じておきましょう。
※スリムブロッカーのキトサンはかに由来なので、どうしても甲殻類のアレルギーが気になる方は、キノコ由来のキトサンサプリメントもありますので、そちらをお試し下さい。
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