キトサンは血中コレステロール値を下げる
キトサンの効果について、血中コレステロール値を下げる作用は無視できない特徴です。
キトサンの製品のなかには、「コレステロールが高めの方に適した食品」として特定保健用食品(トクホ)で認められたものがあるほど、この効果はキトサンを代表するものといえるでしょう。
キトサンは動物性の食物繊維です。
食物繊維を摂ることによる重要性はじゅうぶん認知されていますが、キトサンの場合は食事中のコレステロールの吸収を抑える効果がヒトの場合においても証明されています。
食中、食後にキトサンを摂ることでコレステロール値が下がる理由は次の通りです。
キトサンがコレステロール値を下げるメカニズム
まず、コレステロールは肝臓で生成されますが、その量は一般的な成人で1日当たり0.5〜1.0gほど。
そしてコレステロールから消化液のひとつである胆汁酸が作られ、胆嚢に貯蓄されます。
この胆汁酸は、脂肪酸、脂溶性ビタミン、コレステロールなどの脂質成分などの水溶性ではない成分と結合し、吸収消化を助けます。
一日あたりの生成量は、健康な人であれば200〜500mgほど。
キトサンはこの胆汁酸を排泄させるため、肝臓内のコレステロールが胆汁酸を補うために使われます。
こうして過剰なコレステロールをどんどん使うことで、血中濃度を低下させるわけです。
結果として、脂肪やコレステロールの吸収を阻害する作用が働くのです。
胆汁酸が適切に排泄されないと、 肝臓の細胞・組織に悪影響が出るため、そうした意味でもキトサンは重要な役割を担っています。
コレステロールの弊害
コレステロールは、人体において欠かせないものです。
その働きは、細胞膜を作ったり筋肉を作るホルモンの原材料となるものですので、当然コレステロール値は低すぎてもいけません。
しかし高すぎると動脈硬化などの病状を進行させることは広く知られていますね。
参考程度に、一般的に悪玉コレステロールといわれるLDLの値が140mg/dl以上、および善玉コレステロールであるHDLが40mg/dl未満の場合がそれぞれ治療が必要な値になります。
コレステロールが適正値をはみ出しているときは、血液検査のときに医師から確実に指摘されるので(ちなみに私はLDLが200以上あって注意されました)、細かい数字を覚えておく必要はありません。
血中コレステロールの過剰は、動脈壁においてアテロームの形成の原因となる炎症反応を引き起こします。
アテローム性動脈硬化症は冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)や循環器疾患の主要な原因でもあります。
血中コレステロール値は加齢とともに増加し、60歳くらいまでは増大していきます。
ですので、若い頃に健康だった方も、年齢が進むにつれて気をつける必要があります。
過剰なコレステロールによって引き起こされる各種の疾患などを未然に防ぐためにも、キトサンは積極的に摂っていただきたい食物繊維です。
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